毎日取り扱うものの中には、設定やカット袋などの素材があります。
これらは自社内で動かすだけではなく社外で動いているスタッフへ発送することもあります。それらを迅速かつ適切に送付することは管理における基本となります。
制作進行は毎日たくさんの素材や資料が手元を行き来するため、発送物の抜けや漏れが発生しやすい環境にあります。しかし発送物が多くても、それらは似た様なパターンを持っています。抜けや漏れを起こしやすい人はチェックリストを活用するなどして予防を心がけましょう。
近距離の場合、自分で相手先まで持っていくか専門の宅配業者(小松通商など)を使って送ることになります。
この場合には厳重に梱包する必要はなく、カット袋を軽く束ねるだけで構いません。
送るカット袋(素材)を整えて、大きなカット袋の中に入れます。入らない場合はカット袋の片側を切り開き、開いた部分は裏紙で軽く止めます
やり取り用の大きなカット袋の片面に連絡票(送り状)を貼る。これには「作品名」「話数」「素材の内容」「自分の所属と名前」を記入すします。スタジオによってはテンプレやフォーマットがあるのでそれに従いましょう
雨天はこれをポリ袋に入れて水濡れ防止の処理をします
カット袋(素材)の量が多い場合にはさらに手提げに入れて相手先まで持っていきましょう
fig.1 連絡票例
遠距離ではヤマト運輸や佐川急便等を利用して送るため、素材が濡れたり破損したりしない様に梱包する必要があります。
素材はクリアファイルなどに包んだ上でカット袋に入れ、送付用の封筒に入れます。この封筒はどちらを表面にしても構いませんが、カット袋と同様に通常裏面として使用される側に伝票を貼っても問題ありません
素材を全て入れたことを確認したら、口をガムテープで塞ぎます。閉じるものは糊でも構わないですが、慣習としてガムテープで閉じることが多いです。
自社名の入ったヤマトや佐川の送付伝票を使い、必要事項を記入します。相手の受け取りに都合がある場合はその日時指定をします。自社名の入った伝票を使えば大抵の場合は後払いになるので現金を用意する必要はありません
スタジオまで集荷がある場合には集荷依頼を、そうでない場合には営業所まで持ち込みを行い、発送します
fig.2 遠距離用の梱包をした場合
アニメ業界ではなぜか他社のカット袋を素材を運ぶ用、資料の送付用の封筒として使用することが往々にしてあります。その場合はなるべくきれいなものを使用し、古くなったものは破棄する様にしましょう。
また、その際に自社以外のスタジオ名をガムテープなどで軽く隠すと良いかもしれません。